こんな悩みありませんか?
「レントゲンでは異常がないと言われたのに、ひざが痛い」
「運動したほうがいいのか、安静にしたほうがいいのかわからない」
「患者さんに説明しても、ひざ痛の原因がうまく伝わらない」
ひざ痛は、理学療法士にとっても一般の方にとっても非常に身近でありながら、原因や対処法が誤解されやすい症状です。
その結果、必要以上に不安を抱えたり、間違ったセルフケアを続けてしまうケースも少なくありません。
そんな「ひざ痛のモヤモヤ」を、驚くほどわかりやすく整理してくれるのが、今回紹介する一冊です。
書籍の基本情報
書籍名:ひざ痛探偵 謎はすべて解けた!
著者:園部俊晴(原案・監修)、たいらさおり(漫画)
出版社:運動と医学の出版社
発行年:2024年
定価:1,980円(税込)
ISBN:978-4904862698
判型・ページ数:A5判・約120ページ
シリーズ名:痛み探偵シリーズ
電子版情報:電子版の公式情報は現時点では確認されていません
書籍の概要と特徴
本書の最大の特徴は、「ひざ痛」を推理小説のように解き明かしていく構成にあります。
名探偵ソノベが登場し、ひざ痛の“犯人”を一つひとつ推理していく流れは、医学書というよりも物語を読む感覚に近い印象です。
ひざ痛の原因を
- 年齢
- 変形
- 筋力低下
といった曖昧な言葉で終わらせず、「どこが」「なぜ」痛みを出しているのかを明確に整理していく点は、理学療法士にとっても非常に共感できる内容です。
また、漫画と文章のバランスが良く、専門用語も噛み砕いて説明されているため、一般の方でも最後まで無理なく読み進めることができます。
目次と各章の内容
序章 ひざ痛は「ひとつ」じゃない
この章では、「ひざ痛」と一括りにされがちな症状が、実は複数の原因部位から生じていることが示されます。
痛みの正体を見極める視点を持つことが、すべての出発点であると強調されており、読者に探偵役としての目線を与えてくれます。
第1章 ひざのお皿まわりが痛い犯人
膝蓋骨周囲の痛みに焦点を当て、階段昇降や長時間の座位で痛みが出るケースを中心に解説されています。
理学療法士にとってはPF関節への理解を再確認でき、一般の方にとっては「なぜその動作で痛いのか」が腑に落ちる内容です。
第2章 内側が痛むひざの真相
変形性膝関節症と一言で片づけられがちな内側痛について、負荷のかかり方や動作との関係を丁寧に説明しています。
「軟骨がすり減っているから痛い」という単純な説明に終わらない点が、本書の大きな魅力です。
第3章 外側・裏側に潜む意外な犯人
比較的見逃されやすい外側や膝裏の痛みにもスポットが当てられています。
痛みの場所から原因を推理する流れは、臨床推論のトレーニングとしても非常に有効です。
第4章 間違った対処が痛みを長引かせる
この章では、よくある誤解や自己流ケアが、かえってひざ痛を悪化させる可能性について解説されています。
一般の方にとっては「やりがちな失敗」に気づく章であり、理学療法士にとっては患者教育のヒントが詰まっています。
終章 ひざ痛の謎が解けたその先へ
原因がわかった後に、どう向き合っていくか。
エクササイズや日常生活での考え方が整理され、「理解して終わり」ではない実践的な締めくくりとなっています。
読んで得られること
理学療法士にとっては、
- ひざ痛を部位別・原因別に整理する思考法
- 患者さんへの説明に使える言語化のヒント
- 漫画を活用した教育ツールとしての視点
が得られます。
一方、一般の方にとっては、
- 自分のひざ痛が「何タイプなのか」を理解できる
- 不必要な不安が減る
- 医療者の説明を受け取る土台ができる
という大きなメリットがあります。
どんな人におすすめか
- ひざ痛の患者さんを多く担当する理学療法士
- 専門書が苦手だけど理解を深めたい若手セラピスト
- ひざ痛に悩み、原因を知りたい一般の方
- 家族のひざ痛をサポートしたい人
専門職と一般の読者、どちらにも橋渡しできる書籍は意外と多くありません。
その点で、本書は非常に貴重な一冊です。
実際に読んだ感想・臨床での活かし方
理学療法士の視点で読むと、
「ああ、患者さんがここで混乱するんだな」
と気づかされる場面が多くあります。
普段、無意識に使っている専門的な説明が、どれだけ伝わりにくいかを再認識させられました。
また、患者さんへの説明前に本書を思い出すことで、
「どこが痛いのか」
「どの動きで痛いのか」
という基本に立ち返ることができ、臨床推論の整理にも役立ちます。
一般向け書籍としても、押し付けがましさがなく、「自分で理解していく感覚」を大切にしている点が好印象でした。
まとめ
「ひざ痛探偵 謎はすべて解けた!」は、専門家と一般の人の間にある“理解の溝”を、やさしく埋めてくれる一冊です。
難しい理論を振りかざすのではなく、原因を整理し、納得し、前向きに向き合う。
ひざ痛に関わるすべての人に、一度は手に取ってほしい書籍だと感じました。


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