こんな悩みありませんか?
梨状筋や多裂筋、とりあえずストレッチだけしていませんか?
股関節周囲が硬いから伸ばす。
腰痛だから体幹トレーニングをする。
殿部痛だから梨状筋をほぐす。
もちろん、それ自体が間違いではありません。
ただ、臨床を続けていると、
「その場では少し楽になるけど戻る」
「筋肉を緩めても痛みが変わらない」
「本当にそこが原因なのか分からない」
そんなケースに必ず出会います。
そこで重要になるのが、“滑走”という考え方です。
筋肉や神経、筋膜、関節周囲組織は、お互いが滑ることで正常に機能しています。
つまり、“硬い”だけではなく、“滑れていない”ことで痛みや運動障害が起きている可能性があるのです。
「滑走を狙ったテクニックを知りたい」
「評価と治療をもっと繋げたい」
そんな療法士に強くおすすめしたいのが、園部俊晴先生の『徒手療法ガイドブック』腰部・殿部・股関節・大腿編です。
書籍の基本情報
書籍名:園部俊晴の臨床『徒手療法ガイドブック』腰部・殿部・股関節・大腿編
著者:園部俊晴
出版社:運動と医学の出版社
発売日:2024年12月23日
判型:B5変型
価格:7,920円(税込)
ISBN:9784904862728
シリーズ名:園部俊晴の臨床シリーズ
電子版:現時点では紙媒体中心の流通
書籍の概要と特徴
本書の最大の魅力は、「なぜそこに痛みが出るのか」を機能障害ベースで深く掘り下げている点です。
一般的な徒手療法書では、
「この筋をほぐす」
「この関節を動かす」
というテクニック中心の内容になりがちです。
しかし本書では、その前段階として、
“どこの滑走が破綻しているのか”
“どの組織の伸張性が低下しているのか”
を細かく評価していきます。
特に印象的なのは、「第3水準の評価」という概念です。
単なる圧痛やROM制限ではなく、
「どの方向へのストレスで症状が出るのか」
「どの組織間の滑走障害なのか」
を考えながら評価を進めるため、治療の精度が大きく変わります。
“なんとなく緩める”から、“狙って改善する”へ変わる感覚を学べる一冊です。
目次と各章の内容
第1部 基本が分かれば誰でもできる!
本書の理論的な土台を学ぶパートです。滑走性と伸張性という概念を、臨床にどう落とし込むのかが整理されています。
徒手療法を感覚ではなく「評価に基づく介入」として理解できる内容です。
滑走性と伸張性のテクニックを手に入れる重要性
「筋肉が硬い」という一言で片付けず、組織同士の滑走障害に着目する重要性が解説されています。
特に慢性疼痛患者への考え方が非常に実践的です。
最高のセラピストになるための絶対条件「第3水準の評価とは」
本書の核となる章です。疼痛部位だけを診るのではなく、機能障害の背景を読み解く視点が学べます
臨床推論を深めたい療法士には非常に重要な内容です。
第2部 滑走性・伸張性改善テクニックの実際
腰部・殿部・股関節・大腿への具体的アプローチが多数掲載されています。
写真が豊富で、手の当て方や患者ポジションまで細かく理解できます。
腰部への滑走性・伸張性改善テクニック
多裂筋や胸腰筋膜などへの介入が中心です。
「ただ緩める」のではなく、どの方向へ滑走を促すかまで解説されている点が特徴です。
殿部への滑走性・伸張性改善テクニック
梨状筋周囲や坐骨神経との関係性が非常に分かりやすく整理されています。
殿部痛や坐骨神経症状への新しい視点が得られます。
股関節・大腿への滑走性・伸張性改善テクニック
腸腰筋、大腿筋膜張筋、内転筋群などへのアプローチが掲載されています。
股関節痛だけでなく、歩行や荷重時痛への応用もイメージしやすい内容です。
読んで得られること
この本を読むことで得られる最大の学びは、「評価と治療がつながる感覚」です。
特に、
- どこを触るべきか
- なぜそこを治療するのか
- どの方向へ滑走を出したいのか
これらが整理されることで、徒手療法の再現性が高まります。
また、「筋肉を緩めたのに改善しない」というケースに対して、新しい視点を持てるようになります。
どんな人におすすめか
- 梨状筋ストレッチばかりになっている人
- 多裂筋への介入をもっと深めたい人
- 慢性腰痛への評価に悩んでいる理学療法士
- 徒手療法を理論的に学びたい作業療法士
- “滑走”という考え方を臨床へ取り入れたい人
- 評価と治療を繋げたい若手〜中堅療法士
特に、「なぜ改善しないのか分からない」と悩む場面が増えてきた療法士には刺さる内容だと思います。
実際に読んだ感想・臨床での活かし方
本書を読むと、「ストレッチだけでは変わらない理由」が少しずつ見えてきます。
例えば梨状筋への介入でも、単純に伸ばすだけではなく、
“どの組織との滑走を改善したいのか”
という視点が加わることで、介入の質が大きく変わります。
また、多裂筋に対しても、
「収縮させる」
「緩める」
だけではなく、
周囲組織との関係性まで考えながら触診するようになります。
結果として、
「患者さんの反応が変わる」
「再現性が上がる」
「評価に迷いにくくなる」
という変化を実感しやすい一冊でした。
徒手療法を感覚ではなく、臨床推論として学びたい人には非常におすすめです。
まとめ
『園部俊晴の臨床 徒手療法ガイドブック 腰部・殿部・股関節・大腿編』は、“滑走”という視点から機能障害を捉える実践的な臨床書です。
単なるストレッチやマッサージでは改善しきれない症例に対して、新しい評価・治療の考え方を与えてくれます。
特に
「どこを狙うべきか分からない」
「治療の再現性が低い」
「評価と治療が繋がらない」
と感じている療法士には、大きなヒントになるはずです。
“なんとなく触る”から卒業したい人に、ぜひ読んでほしい一冊です。

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